お薬を飲み始めたら、心拍数が上がった場合

身体が医薬品に慣れていく過程で、副作用として、心拍数のわずかな上昇が起こることがあります。服薬によって患者の心拍数が1分間に10回増加したとする臨床研究がありますが、一般的な成人の安静時の心拍数は通常1分間あたり60〜100回であり、副作用による上昇は全く心配する必要のない範囲です。

 

心拍数の上昇が見られた場合は、以下をお試しください。

  • 座って安静にする、もしくは静かな場所で休んでください。
  • 快適な姿勢を保ち、心を落ち着かせてください。
  • パニックを起こすと、症状を悪化させる可能性があります。
  • 襟元のボタンやネクタイなどを緩めることで呼吸が楽になるかもしれません。
  • カフェイン、エナジードリンク、ニコチン、アルコール、その他の嗜好品や刺激物などは、症状を悪化させる可能性があるため避けてください。

平常時、服薬後に安静にしている時、そして心拍数がいつもより速いと感じた時、それぞれの心拍数を定期的に計測し、記録しておくと、医師に症状を説明することが容易になります。

 

平常時の心拍数が1分間あたり100回を上回る場合、および心拍数の上昇したまま下がっていかないことがありましたら、メディカルサポートチームへヘルプリクエストをお送りください。

 

🚨心拍数の上昇に伴い、次のいずれかの症状が現れた場合は、医薬品の服薬を直ちに中止し、最寄りの病院の緊急外来を受診してください。

  • 動悸
  • 1分間あたり150回を超える速い心拍数が30分以上続く
  • 呼吸が浅くなる
  • 肌が冷たくて湿り気がある
  • めまい
  • ふらつき
  • 失神
  • 胸に不快感や痛みがある
  • 顔や唇が青、青白い、灰色になっている

甲状腺疾患または心臓病の病歴があり、かつ心拍数の上昇が見られた場合は、上記の症状の有無にかかわらず緊急外来を受診してください。